サワディーカ。
@yayoiです。
かなり以前ですが、ある日気がついた
チットロム駅に貼ってある地図。
R WALKの文字が目立ち、その横に
EAT 、SHOPとあるので
ショッピングマップかと思って
通り過ぎていたのですが、ある時
よく見たら、ラーチャプラソン交差点を
中心として建てられている
ヒンドゥー教の神様の神社のマップでした。
この辺りは、いつ、何度行っても
あちらこちらにヒンドゥー教の神様が
見えるのが楽しいのですが、
ヒンドゥー教の神様は
仏教に帰依したとされる神様も多く、
大乗仏教が主流の日本のお寺では
“ 天 ” として取り入れられています。
一方、上座部仏教が主流のタイでは、
仏教のお寺の中にヒンドゥー教の
神々の姿そのままが、日常的に
取り入れられているので、お寺に行くたび
目にする機会がとても多いのです。
そこで、ヒンドゥー教の神々が集まる
ラーチャプラソン交差点の周囲の神社を
例に、簡単にヒンドゥー教の神様に
ついて、書いてみようと思います。
まずは、この近くに祀られている
ヒンドゥー教の神々の呼び名、天の名、
乗り物や持ち物などを
簡単に一覧表にしました。
次に先ほどの駅の地図をお借りして
今回、説明する順番に番号をかえました。
この順番を決めた理由は
ヒンドゥー教の神様には配偶神がいて
パートナー関係や
親子関係があるので
関連性があるものをまとめてみました。
( )内は神社の番号です。
シヴァ神ファミリー(①②③)
四天王(⑥)
インドラ神(⑦)
ブラフマー神(⑧)
メインブログでも書いていますが、
タイで縁起の良い数字は “9”です。
そこで、今回、駅の地図には8神ですが
私が一つ付け加えて9神にしました。
シヴァ神ファミリー
①トリムルティ(シヴァ神)
③ウマテウィー(シヴァ神の妃)
数字は地図上の神社の番号です。
トリムルティ
「愛やリレーションシップをお祈りする」
実はこの交差点にシヴァ神は
単独ではいらっしゃいません。
トリムルティという三神一体の形で
いらっしゃいます。
三神一体とはヒンドゥー教の三大神が
一つになったもの。
三大神とは、ブラフマー、ヴィシュヌ、
シヴァのことで、3つが一緒なので
最も偉大な神様です。
ヴィシュヌが維持し、シヴァが破壊するという
この世は創造と破壊のサイクルをとるという
世界観があるそうです。
左から、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ
三神一体トリムルティの像が祀られているのは
意外になく、この近辺だとあとは
エカマイゲートウェイの横に
祀られているくらいです。
エカマイゲートウェイの三神一体像は
上の写真のように、3つの神が
手に各々の武器を持っています。
どんな武器を持っているかはこちらの
記事の中で書いたことがあります。
伊勢丹前のトリムルティは武器がありません。
見た目にも優雅で豊かさの象徴です。
人生における満たされている愛と仕事の、
特に愛を叶えてくれる神様。
木曜日の朝9時半と夜の21時半に
トリムルティがこの場に降りてきて
祈願の言葉を受け入れてくれるとされ、
たくさんの人がその時間めがけて
祈願に集まってきます。
“ 自在天 ”として取り入れられています。
ガネーシャ
「ビジネスの成功、
芸術や学問の成功をお祈りする」
ガネーシャはその外見に特徴があります。
まず、身体は人の様ですが、頭は象。
シヴァ神の留守中に生まれたので、
留守から帰って驚いたシヴァ神が
頭を切り、その後、息子だとわかったので
あわてて、通りかかった象の頭を息子の頭に
つけたという説があります。
そしてお腹。ふくよかな太鼓腹は豊かさの象徴。
富の神様です。
小さな目は悪いものを見抜き、
大きな耳は慕ってくるものの声を聞き、
大きな鼻は最高のものをかぎ分け、
ガネーシャを尊敬するものの災いを追い払い、
危険から守り、成功をもたらせてくれるそうです。
ガネーシャの左の足元に
乗り物であるネズミがみえます。
また向かって左側の上の手には三又のほこ、
下の手には折れた片方の牙を。
向かって右側の上の手には縄、
下の手にはモーダカという
甘いお菓子をそれぞれ持っています。
私は、ガネーシャが大好きで、
バナナとサトウキビをもって
週に1度は家の近くのガネーシャに
会いに行っています。
“ 歓喜天 (または聖天) ” として
取り入れられています。
ウマテウィー
「家族の恵みと安定をお祈りする」
このウマテウィーは、パールヴァティーという
名でしられるシヴァ神の妃で、
ガネーシャの母親でもあります。
ウマテウィーが自分の
垢で作ったといわれます。
ウマとは“ 雪山の娘 ”という意味だそうです。
子を持つ母親や妊婦さんに人気で、
子供を守り安産を祝福してくれる
家族の平穏無事と安定を守ってくれる女神です。
手に持つ持ち物はハスの花。
力強い仁徳の女神ということで
2011年にここに祀られました。
私が数年前にシーロムの
ワット・プラシーマハーウマテウィー
(通称ワット・ケーク)からお借りしてきた
シヴァ神のファミリーフォト。
余談ですが、私の実家の家族名はSHIBAで、
このお寺でお布施をしたときにその話をしたら、
バナナをいただいたことがあります。
名前って面白いもので同じだったり、
似ていると親近感が増しますね。
ヴィシュヌ神カップル
+1 ガルーダ(ヴィシュヌ神の乗り物)
数字は地図上の神社の番号です。
ヴィシュヌ神
「敵と悪から守ってくれるように
お祈りする」
こちらにいらっしゃるクメール様式の
ヴィシュヌ神は、頭に王冠の様なものを
かぶってガルーダに乗っています。
悪を追い払い、パワーを生じさせ、
人に幸せをもたらすヴィシュヌ神。
ビジネスを進歩させてくれる神様。
(タイでは「ラーマキエン」)の
主人公のラーマ王子はこのヴィシュヌ神の
生まれ変わりであり、ヴィシュヌ神は
人々を救うために化身となって地上に
生まれ変わるのだそうです。
タイにおいてはスコータイ時代から
現在まで何世紀もの間、タイを守って来た
最も重要な神で、現在の王朝である
ラッタナコーシン朝の国王は、ラーマを
名乗っており、国王もヴィシュヌ神の
化身であるとされています。
手には、円盤、ほら貝、棍棒と、
ここではハスの花の代わりに
球形のものを持っています。
☞ 案内板の表示のNARAYANAをネット
検索してみたらネット上の情報ですが、
ヴィシュヌ神は仏教上では
那羅延天(または毘紐天)として
取り入れられているようです。
岩波仏教辞典には那羅延天でも毘紐天でも
のっていないので、詳細はわかりませんが...
参考にしたサイトはこちらです。
https://myth.maji.asia/amp/item_naraenten.html
ガルーダ
ガルーダはヴィシュヌ神の乗り物であると
同時にヴィシュヌ神の化身でもあり、
翼、鳥の顔とくちばしをもった半神です。
タイの街中では、お寺以外にも銀行や病院の
ビルにはシンボルとしてよく見かけるのですが、
このガルーダはタイ王室の紋章として、
政府公認の公文書には、王の威厳を示す
シンボルとして刻印されるものです。
そしてタイ人のパスポートの表紙にも
ガルーダ。
友人のパスポートの表紙の写真です。
王宮のガルーダの様に
ほとんどのナーガは
蛇神ナーガをつかんでいます。
こんなに足長で開放的な手をもつ
ガルーダは珍しい気がします。
として取り入れられています。
八部衆とは、天、竜、夜叉、ケンダツバ、
アシュラ、カルラ(ガルーダのこと)、
キンナラ、マゴラガです。
ラクシュミー
「お金と成功をお祈りする」
この美しい女神は、ゲーソンプラザ4階の
屋外庭園のような所に1996年から
祀られています。
遠目に見ることができます。
ちょうど曲がり角で速度が落ちる
BTSの中からやっとのことで撮りました。
上の方の真ん中gマーク上あたりに見える
祀られているところです。
ヴィシュヌ神が世界を救う時に力を強める時の
かくれた力になります。
美と富、豊かさの象徴です。
有名なビジネスマンや芸能人からも崇拝され、
外見、心の両方が美しくあるように
助けてくれるそうです。
“ 吉祥天 ” として取り入れられています。
ただ仏教では、吉祥天は毘沙門天
(別名、多聞天)の妃となります。
< ラーチャプラソン交差点 >
タイ語 สี่แยกราชประสงค์
(シーイェークラーチャプラソン)
ย่านราชประสงค์
(ヤーンラーチャプラソン)
シーイェークとは四つ角、交差点。
ヤーンは地区を表すタイ語です。
(2)に続きます。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi